[レポート]開発者が JaSST’23 Kyushuに参加してきました #jasstkyushu
こんにちは。AWS事業本部モダンアプリケーションコンサルティング部に所属している今泉(@bun76235104)です。
11月2日(木)にて、福岡にて開催されたJaSST'23 Kyushuに参加してきました!
「QAエンジニアやテストエンジニアの方が多く参加されているイベントなのかな?」と少し思ったのですが、「ソフトウェアを良くしていくのに開発もQAも隔てなんてないさ!」というノリでした。
結果そのノリは誤っておらず、とても刺激を受けながら、多くのことを学ばせていただきました。
今回は一部のセッションについて私なりの感想や是非読んでほしいリンクを共有させていただきます!
S1 基調講演 「わからない?をわかる!に変えよう!- QAエンジニアが実践している基本的な考え方と方法」
110分にわたって、QAエンジニアの福田様がテスト実行に至るまでの考え方や方法について話をしていただきました。
資料も公開してくださっています。
書いてくださっているように「ちょっとだけテストがわかったかも。明日からの開発で使ってみよう」という状態になることが目標だったようです。
それからもわかるとおり、ガッチガチのQAエンジニアに向けた内容ではなく、私のような開発よりのエンジニアやQAになりたてのエンジニアの方にも刺さる内容だったと思います。
また、先日私も受験させていただいたJSTQBのサイトにかかれている言葉や考え方を使っていただいていたので「あっ!これJSTQB Foundation Levelでやった内容だ!」ということがあり、個人的にニヤニヤしていました。
非常に重要なポイントとして「この仕様(機能)の背景・目的はなにか?」ということを考えることを挙げられていたと思います。
私のように書籍などを中心に学習をすると「境界値分析」「同値分割」「デジジョンテーブル」などの個々のテスト技法を気にしてしまうことが多いと思います。
これらのような技法を知っている、使えるというのは非常に重要ではありつつも、そもそもの機能の背景、誰が・誰に・どんなふうな価値を・なぜ届けようとしているのか?
というのは開発やQAなどの立場に関わらず、常に忘れたくない観点だと考えさせられました。
S3) 招待講演 「テスト自動化から、開発と品質を支える継続的テストへ」
70分にわたって、末村様がテストや自動化を通しながら、どのようなステップで「理想の状態」に向けて進んでいけるか?その一例を示していただきました。
こちらも資料を公開してくださっています。
- さぁ自動テストを書きましょう!
- テスティングピラミッドの形を意識して、単体テスト統合テストを手厚くね!
と「言うは易し」系のお話ではなく、以下のような段階を踏んでいき、それぞれのステップで見えてきた課題を次のステップで取り組んでいくという正道だと感じました。
- クライマックステスト
- 最終工程でテストをバーンっと(大量、長時間、工数をかけて)やるようなことらしいです
- ビッグバンリリースにちなんで、ビッグバンテストみたいに表現されていた方もいた気がします
- 最終工程でテストをバーンっと(大量、長時間、工数をかけて)やるようなことらしいです
- テスト自動化
- シフトレフト
- テストリアーキテクティング
- 継続的テスト
登壇者は「このステップを真似すれば万事解決!」という類のロードマップではない旨をお話されていました。
おっしゃるとおり、自組織の課題に合わせたアプローチを考えて「あーうちではこうだわ!」とヒントにしていくくらいがちょうどよいかも知れません。
例えば、上のステップの場合もともとは「一度にリリースする量の多さ、手戻りの多さ、QAエンジニアが疲弊・ボトルネックになってしまうような状態」だったことを観測し、課題化して向き合っています。
自組織に当てはめる場合「そもそもテストがない」かもしれませんし、「フレーキーなテスト(テストが失敗したり成功したり)が多い」状況が課題になるのかもしれません。
テストの目的を大事にしながら、継続している活動を評価・分析できるように、そもそものモニタリングから始める必要があるかもしれません。
さいごに
このセッション以外にもスポンサーセッションや、パネルディスカッションなど見どころ満載のイベントでした。
今回は事情により、一部の講演のみご紹介させていただきましたが、#jasstkyushu
をつけてツイートされている方のツイートを見ていただくと、よりイベントの雰囲気を感じていただけるかと思います。
また、本記事では、私の意見や感想を多分に含んでいますので、ご留意いただけますと幸いです。
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。
今泉でした。